読解力のために

 おそらく国語など役に立たない科目だと思っていた人こそこれから後悔することになりそうだ。日本人だから今更日本語の本を読んでどうする。それより理数を学んだ方がいい。国語は学ぶ必要などあるかと考えていた人は多いのではないか。そして今でもそう思っているのならばかなり危うい。

 情報化社会になってもっとも求められるのは読解力と表現力だ。それは機械任せにはできない重要事項である。それなのに簡単な文章が読めなかったり、説明の方法が悪くてよく伝わらなかったりする。また人の気持ちが読めず、文章や発言の奥にあるものが分からないこともある。これらは実は国語力と深い関係にある。母語のちからは論理的思考のみならず、感情や情緒に深く影響する。だからこれをおろそかにすると痛い目にあう。

 もちろん科学も技術も工学も数学は大切だ。しかし、それらを支えるのが豊富な母語の力であることを再認識しなくてはなるまい。成功者のほとんどが表現力の大切さを強調し、余暇に多くの本を読んでいる。その基礎が中等教育までで学習する基礎的な国語力であることを確認していただきたい。これからの国語教員はこの国の人材の才能を下支えする役割を果たしていることを自覚して仕事をするべきだと思う。

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