
いつか描きたいと思いながらいつまでもできていないのが、紅葉のいろいろをスケッチすることだ。一枚一枚の葉を描いてみたい。同じように見えて決してどれ一つ同じではない。風に舞う頃、その何枚かを持ち帰ってスケッチブックに写してみたい。きっとうまくは描ききれないだろうが、この営みをすることで生きているということの意味を深く感じられるような気がする。
本当の紅葉はそれがいくらきれいでもやがて土にかえってしまう。写真にとっても何か薬品につけて保存したとしても、それはもう本物ではない。本当の紅葉の美しさは移ろいの中の一瞬にある。その一瞬をせめて描いてみることには意味があるように思う。
季節の移ろいを感じさせる秋の風情はやはりいいものだ。
