
生物学の世界では生物をほぼ最終的に分解するものを分解者と言うらしい。カビなどの仲間がそれに当たる。しかし、実感としては蟻などの昆虫や、ミミズなどが思い浮かぶ。いわゆるスカベンジャーと言われる動物たちも広義ではこの仲間ではないか。
通勤途中の道端にセミの亡骸が落ちていた。これからはよく見かけることになる。少し時間をおいて通りかかると蟻がたかっていた。炎天下なのに補食の方が優先されるようだ。普段ならば気持ち悪いとはき捨てるところだが、なぜか生命力の強さを感じて少々感動した。分解者としての位置づけはあくまで人間の視点による。それぞれの生物は自らの種の保存のため日々を生きているのだ。
人は知恵を手に入れたばかりに生きる意味とか、禍福とかを考えるようになった。毎日それで一喜一憂の繰り返しだ。たしかにそれは幸せなことかもしれない。幸せという概念を獲得したこと自体が奇跡的なことなのだから。
