
昭和64年1月7日に昭和が終わった。1989年であった。今年はそれから33年も経過している。その日に生まれた人はすでに若者とは呼ばれない年齢層だ。
私にとって昭和の終わりはまだ学生であった。いろいろなことがこれから始まるという予感はあったが何も予測はできなかった。そもそも自分が生まれた元号と同じ時代に戦争があり、敗戦して復興し先進国と自称している国であることが理解できていなかった。どの時代の誰でも同じだが、自分の人生を俯瞰することは難しい。
小渕官房長官の掲げた「平成」の元号に違和感を感じ、いかなる時代になるかと思い始めたころ、日本の経済的な停滞が本格化した。この平成年間にはアメリカの同時多発テロ、日本国内での阪神淡路大地震、東日本大震災、オウム真理教信者によるさまざまな社会不安など様々なことが次々に発生したため、その実質的な期間以上に長く感じる。その分昭和が遠ざかってしまったともいえる。
明治は遠くなったと草田男は嘆いたが、その気持ちはいまの私の世代に共有されているのではないか。
