人口減少に情報社会が相乗すると地域格差は一層広がってしまう。
政府が用意したSociety 5.0の広報ビデオには交通不便な場所に住む高校生らしき人物が登場する。生活に必要なものは無人操作のドローンが配達し、人工知能を搭載した冷蔵庫がレシピを提案、昼食のパンはいつもの商店に予約と支払いまで済ませてくれる。
学校へ向かうバスは自動運転で利用者が指定した場所にバス停がなくても停まる。そこには憧れの先輩がいて同乗することになる。
夢物語であることは差し引こう。いかに便利になったとしても過疎地に若者は住み続けてくれるだろうか。人口減少が進んで都市の生活費が今より下がることは考えられる。それでもドローンしか通えない場所に住み続ける意欲は継続するのか。そこを考えなくてはならない。
バスを降りた後の学校も不安がある。都会の学校と遜色ない質を保てるのか。希望が持てる学園生活を提供できるのだろうか。そして広報動画のように素敵な先輩が通って来るのだろうか。
格差の問題を解消するのは技術だけの問題ではなさそうだ。東京にいなくても不利ではないと実感できるシステムや、地域ならでは価値の創出が欠かせない。
