大きな声で独り言を言う人は昔からいた。何らかの障害がある場合とそうでなくともいわゆる心中思惟が言語音声化しやすい人はいるものだ。加齢も関係するかもしれない。私も気づけば声を出しており周囲から呆れられている。
最近はその範疇に入らない人でも独り言をしゃべっている風景をよく見かける。耳にはイヤフォンをつけて。その機械がワイヤレスだと一層独り言感は強まる。
お分かりいただけたかと思うがこれは独り言ではなく、そこにいない誰かとの通話なのだろう。周囲からは相手の声が聞こえないので完全に独り言に聞こえる。
先日などは激怒している人を見た。例のワイヤレスイヤホンをつけているその人の前には誰もいない。ただ何かを激しく叱責しているのだ。怒りのあまり周囲が見えなくなったのだろう。個人情報も結構聞こえたが、誰も知らないふりをしている。
コミュニケーションに場所の制約がなくなったことは、技術の進歩だ。しかし、それに追いついていないのが私たちの振る舞い方なのだろう。
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