国語の教員として現代文の読解の方法を型で示すことがある。よく、現代文は勉強の仕方が分からないと言われるが、型を意識する読み方を学習すればある程度の成績の向上が見込める。だからこれは二項対立だとか、弁証法だとかいろいろな名前をつけて説明する。
しかし、本当に大切なことは筆者は何かを訴えたいと思って文章を書いているということを意識することに尽きる。文章でもスピーチでもそれが実のあるものならば必ず言いたいことがある。言いたいことの大半は今まで他の人が考えていなかったことや、内容が他と同じだとしても表現の方法にオリジナリティがあると筆者が信じているものだ。だから、よほどの独りよがりの文章でない限り、言いたいことの説明をしようとする。だから、主張なのかその説明なのかという区別さえつけばたいていの文章は読める。用語が難解であったり、文が長すぎたりすると骨が折れるのは確かだが。
だから、型で読むことを教えるのは、主張部分と、それを成立させるための説明部分との関係をおさえることと同義だろう。難しく考えすぎないように、単純化した方がいい。特に本を読むのが苦手な人には「いいたいこと」と「そのための説明」を分け、それらがどういう順番で出てくるのかをその都度意識させるのがいいようだ。フリクションなどの修正可能な色ペンでそれらを分けさせる方法は効果があるだろう。本文のコピーを取って配るのもいいし、デジタル環境があるならば、ハイライト機能などを使わせて提出させるのもいいだろう。
読解力が低下していると嘆く識者は多い。読書量が減っているのも事実だ。ただ、読み方の教え方についてもっと研究をしなくてはならないことも事実だろう。
