自分が属するのは

  エマニュエル・トッド『大分断』というインタビューを文章化した書籍を読んでみた。一学者の意見ながらヨーロッパの分断の様がうかがえるものであった。筆者の意見はかなり手厳しい。フランス人が国家に対する尊敬の念を忘れつつあるという意見は印象に残った。市民レベルを上げるために行われるはずの教育が、自己利益を守るためのスキルのようなものに成り下がっているという指摘はなにも彼の国だけのものではない。

 自国ファーストの考え方にも抵抗があるが、自国なり自分の共同体を全く考えないことも困りものだ。そのバランを考えることがこれからの社会には必要になる。人間は社会的な生き物であり、他と連携することで生きることができる。その連携先はリアルなものでなくてはならない。ネットでつながっている「ともだち」が単なる購読者にすぎないことを思い出さなくてはならない。自分が何に属していてどのような運命共同体にあるのかを考えなくてはならないのだ。

 自分の属する集団を知り、その利となるもの求め、害となるものを退けること。それがこれから必要な生き方になるのだろう。

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