経済規模の縮小化が避けられない我が国にとって、発想の転換が焦眉の急となっている。大量生産大量消費の時代はとうに終わり、選択的生産と消費の時代に移行すべきなのであろう。
人口が多く、安定的な市場を持っていた日本は少々の経済危機には動じない土壌を持っていた。国際的競争力が低下しつつあるといっても国内消費が安定しているためさほどの危機感はなかった。しかし、今後人口減少と高齢化が進む中で、そのような楽観論は取りにくくなっている。
まずはいい意味での共同体を取り戻さなくてはならない。地域ごとに共同体を組織し、助け合う生活が必要になる。これには広げ過ぎた個人主義との折り合いをつけることが必要だ。私たちは部分的にムラが持っていた互助の機能を取り戻さなくてはならないだろう。その負の要素を注意深く取り除き、正の要素を発展的に取り入れる必要がある。いまはなかなか想像できないがかつてはそれが当たり前であったことを思えばできないことはない。
次に金がなくてもある程度の生活ができる社会保障の維持が欠かせない。極端な社会主義はかえって人を堕落させるが、自分の労働が自分だけではなく共同体の利益になることに喜びを感じられるような仕組みを作るべきだ。それには地方自治の確立が欠かせないだろう。自分の生活は自分の共同体で何とかするという気概がなければ、人々は堕落する。
私が高齢者の仲間入りするまでもうわずかしかない。その中で単なる扶養者になるのではなく、できることを創り出しておきたい。
