どうしてもいまはできないと思うことがある。それはできないと言いたいがいえない状況に置かれることも多い。できないことはできない。これは真実だ。
こういう場合、私は強い劣等感に苛まれる。なぜできないのかと自分に詰問する。当然答えはない。
もう一人の私が助け舟を出す。できないならばやらなくてもいい。君には向いていないんだ。やらない方がいいんだという。するとさらに別の私が逃げるのは卑怯だという。
いろいろな自分がひとしきり言い合ったあと、結局できないことはできない。何か別のことをしようという具合になんとなくまとまる。長い時間をかけてようやく重い腰が上がる。残っていた自分の分身が歩き始める。
