教員になりたくない

 最近の学部人気傾向として教育学部、取り分け教員養成系の学部の人気が減少を続けているという分析結果があります。

 一方で団塊世代の退職に伴い教員採用の倍率は低下傾向にあり、地方によっては教員不足が問題になりつつあるのが現状です。教員志望者にとってはチャンスなのですがどうして教員志望者は増えないのでしょうか。

 教員の長時間労働はつとに周知されており、仕事内容の多様化やますます困難になる生徒や保護者への対応が過重負担になるという話も知られています。一部の反社会的行動をする教員の失態は連日のように報道されます。許しがたいことではありますが、教育者ゆえにメディアに扱われやすいというメディアリテラシーのもとに実態を把握する必要があるのも事実です。

 かようによくない情報は届きやすく、教員の魅力、理想というのはことさらに論じられない。加えて世間一般が人手不足の傾向で無理に教員にならなくてもいいという雰囲気が瀰漫しているのです。これが志望者を減らし、魅力のない仕事にしています。

 私たちは職員室で仕事をしています。職員の定義はいろいろあると思いますが、専門的な職務を求められている労働者であるとはいえそうです。個人の判断による行動が大きく求められるのも特徴です。その意味で特殊であり、やりがいがあります。次世代のために働くという尊い仕事に興味を持つ人が増えてほしい。

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