教科書の内容を伝えるだけでは教育とは言えないということは前から言われてきたことですが、入試などで問われることが教科書に基づいた知識の記憶の域にあることが教育の内容を変えることを阻害してきました。未解決の問題に粘り強く取り組み、何らかの答えを出す能力を伸ばすことがこれからの教育の要諦になります。
では、その目的に合わせるためには何をすればよいのか。教える側は答えを教えるのではなく、答え方を教えることに中心をおかなくてはなりません。いわゆるアクティブラーニングを効果的に発動させるための方法論を蓄積する必要があるのです。生徒に任せれば学力は伸びるという人もいます。ある意味それは間違いではありませんが、一方で結果的に何も学ばないという結果も起きます。生徒にどのような学びをさせ、どのような手順でその成果を発表させるのかを明確に説明し、実践する能力が求められます。
教え方を磨くために私たちは研修に出かけたり、関係の書籍を読んだりして参考にします。ただこの種の教育は今まで以上に教師個人の資質による要素が大きく、自分にあったことではないと実践が難しいということがあります。日々の実践の中で磨いていくしかない。そこには失敗もありますが、失敗しなければ成功もないのです。