毎年お世話になっている宿は、代替わりをしつつあるようです。今までのご主人はまだ健在ながら、要所にはそのご子息が出ていらっしゃるようになりました。その若社長にはお子さんがいて早くも接客の真似事をしています。
親と同じ仕事をすることはかつては当たり前だったようです。しかし、逆に現代はかなりまれな境遇といえます。同じ仕事を継続できるということ自体が難しい時代になってきているからなのでしょう。大企業の傘下に入れば、家系相続は難しく、個人経営で大資本に伍して戦うのはよけい難しい。だから親の職を継ぐというのはよほど特殊な条件がそろわない限りできなくなっているのです。
親と同じ仕事をすることに若いころはずいぶん抵抗がありました。努力をせずに地位を確保することが許せないと思ったこともありました。しかし、今は全く逆です。親の仕事を継続する方がよほど困難であり、努力を要する。それにあえて挑戦する人に敬意を感じます。
