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法則を見つけたがる本能

 人間らしさの一つに物事の関係性を考え、そこに一定の法則性を求めると言うことがある。普遍的な法則があることを期待してそこに何らかのルールがあると考えるのだ。これは人間の癖というしかない

 本当に自然界にルールがあるのかは分からないが私たちは自分たちの利益のために、何らかのルールを作り、それに従おうとする。法則性を発見すればものごとがスムースにすすみ、失敗がなくなると言うのだ。科学の基本もそういうことにあるはずだ。

 人間の能力で考え出したもっとも可能性の高い考え方が、数学の方法を使って法則という形にまとめられる。科学者の解くそういったものは現代社会を作り上げている根本的な要素だ。絶対的なものでその意味では神に近い。

 ただ、哲学者や一流の科学者はそれを認めた上でさらに俯瞰的立場で語る。現在、絶対的なものと考えられているものも様々な条件下に限定されたものであり、実は違う姿をしているのかもしれないというのだ。その立場では暫定的にいま法則として成立しているものを我々は前提にしているのに過ぎないということになる。

 本当は何があるのか予測もつかないのが真実のあり方かもしれない。素数の分布がいまだに数式で表せないのと同様に、この世の中の大半はそんなに簡単にはまとめられない。でも、仮にまとめてみることでカオスの恐怖を乗り越えてきたのだろう。