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明日は夏至

 明日は夏至だ。年間で最も昼の長さが長い日である。これまでは夏至と言っても梅雨のさなかで、夏を感じることはなかった。それが昨今は文字通りの夏の至りとなっている。

 大気が熱されるのには時間がかかるらしく、年間の最も暑い季節が8月であるのもこのことが関係している。熱されにくく、冷めにくいのが大気の性質なのだ。

 それなのに、6月の時点でこれだけ暑くなっているのはやはり異常というしかない。原因が人類の生産活動にあるというのが科学上の定見である。そうでなくても両極の氷は確実に溶解し、海水面は上昇している。台風などの異常気象現象が増えて未曽有の脅威に晒されている。

 夏至を迎えて私が思うのは、この世の節目が少しずつずれていることだ。私が子どもの頃の基準とは異なる何かがある。伝統的な季節観によって成り立っている歳時記的な自然がいつまで通用するものなのか、それがとても気にかかる。