大器晩成を待てない社会

 マイペースをどれだけ許容できるのかがこの国の未来を変える可能性がある。最近はすぐに結果を求める傾向がある。それもなるべく努力をせず、最短距離の道を進むことがよしとされる。それを効率性というが、要するに手抜きである。

 一方でなかなか結果を出さない人を悪評価することもある。あからさまな批難をするむきもあるのは現代の醜悪な側面と見る。大器晩成という言葉は人の評価を長期にわたって行った結果である。若い頃は凡人かそれ以下だったのに、長い間の努力で常人をはるかに超える業績をあげたときにこの判断がなされる。待つこと、許すことがなければ成立しない。

 とにかくすぐに評価したがる。即戦力を求めるのはよいが、成績が伸びなければすぐに戦力外通告する。スポーツクラブならばよいが、それが社会の各所に充満すると長期的には大きな損出になる気がする。初速度だけで判断されてしまうと千里の馬も迫害対象になるのである。

 本当に大切な人材を確保することは組織の維持に絶対に絶対に必要だ。そういう余裕があることが必要なことなのである。

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