よりはマシ

 アメリカ大統領選挙の結果に失望した日本人はかなり多い。国民を扇動し、裁判では敗訴しているのに、そして選挙運動中の発言は理解不能だったのにも関わらず、選挙で圧勝してしまったからだ。アメリカ人の民度に失望した人も多かっただろう。

 ただ、いろいろな情報を総合すると、ハリス民主党よりはマシだと考えた人々が多かったということになる。その一つが民主党が国民の生活感を捉えられなかったことにありそうだ。急激な物価上昇という現実があるのに、選挙戦では人工中絶や性的マイノリティの保護の話ばかりを争点とする。間違いではないが優先順位がおかしい政策論争に国民が非を訴えたということなのだろう。

 二択しかないアメリカの政治にとっては積極的賛成か、比較的賛成のどちらかしかない。そもそもトランプ氏のような個の立つ人物が党の代表になっていること自体が実は問題で、よりふさわしい共和党代表がいないことに問題点がある。

 これは民主党にも言える。ハリス氏が副大統領としてもう少し実績を残していたら結果は違っていたはずだ。バイデン氏がもっと早く政権移譲を考えられる存在になっていたらと多くの人が考えている。ガラスの天井の問題とは異なる気がする。

 民主政治の性格として常に誤りを繰り返すということがある。絶対的権威がないことは選択ができるということだが、常に最善の選択肢が用意されている訳ではない。その中で比較的上級なものを探し、折に触れて意見を権力側に伝えて行くしかないのだ。それが機能するのか。注目したい。

 

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