賃上げ幻想

 岸田首相の支持率が低迷している。言語は明朗なのに真意が伝わらない。この首相の残念な点はこれに尽きる。

 賃上げをしたうえで経済を回し、その結果として、社会福祉なり防衛費なりを増加する。この理想はあながち間違いとは言えない。

 ただ、どうすれば賃上げが達成できるのか一向に示されない。経営者の努力目標ならば賃上げの必要性はない。不透明な時代に内部保留を減らす必要がどこにあるだろうか。

 経営者の心を動かすとしたら、賃上げを達成した企業の法人税を思い切って減額するとか、何らかの形で評価しなければなるまい。損して得取れが体現できれば金持ちの気持ちは動く。

 自民党のやり方にはそういう臨機応変の方法が欠けている。野党も理想ばかりで実現可能な対案を示せていない。一流の国家なのに政治家は進歩しないのがこの国の悲劇だ。

 若い世代には期待している。私は与党であろうが野党であろうが具体的に進むべき道を示せるリーダーを求めている。いまとは違う枠組みでも構わない。

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