
ネットワークの世界でゼロトラストという考え方が広まっている。何も信用せずその都度確認するというものだ。人は信じられないとはメロスの敵のような考えだが現実はこちらの方が正しいようだ。
ゲートを強固にすれば機密は守られるというのがネットワークセキュリティの基本であった。ところが、意外にも壁は容易に乗り越えられ、侵入した部外者が鍵自体を置き換えてしまう。現実世界では難しいことがネットワーク上ではできてしまうらしい。
そこで出てくるのがゼロトラストの考えだ。垣根の内のやり取りでも決して信用せず、その都度、どこから誰がアクセスしたのかを確認する。面倒な手続きだが、情報を盗まれたり書き換えられたりするよりはましということになる。確認も機械化すれば実際の労力は増えない。
それにしても何も信じないという考え方自体は人間の限界を如実に表している。というより人間らしい一面であり、システムがようやく追いついてきたと言う方が正しい。残念なことだ。
