来ないバス

 こんなことを考えたことがある。どこか遠くの地方都市に迷い込み、知らない場所を訪ねたのはよいが、帰り方が分からなくなる。とりあえず歩き続けてようやくバス停を見つける。次の便はあと2時間後らしい。かなりあるがないよりはいい。何よりも今いる場所から抜け出せる。それだけでもいいと。

 2時間経ってもバスは来ない。3時間、4時間過ぎてもまだ来ない。このバス停は偽のものか。あるいは今日は来ないのか。

 そんな妄想が脳裏に巡る。こんな経験はしたことはないはずなのに。リアルなイメージで浮かび上がる。何かの暗示なのか。疲労の果ての幻か。よくわからない。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください