建国記念の日という日本の祝日は不思議な日である。日本の国家としての歴史は長く天皇制という軸で考えれば有史以前にさかのぼるのかもしれない。だから建国は伝説の世界にあり、特定の日に位置づけるのは本当は無理なのだ。初代天皇とされる神武天皇の即位日を現在の暦に換算したところ2月11日だというのが一応の理由だが、そもそも実在したか不明の人物のことは根拠にはできない。
今日は国とは何かを考える日であろう。利益が共通する周囲の人物と共同体を立ち上げ、公共の福祉を優先しつつ、他国と協調し、時に争い集団を形成する。それが国家の始まりならば、今のような形態はどこまで続くのだろう。人が知り合える限界を様々なテクノロジーが飛躍的に拡張した。時空を超えて知り合える機会を創出できている。でも、真の意味で理解し合える人の数の限界はそれほど簡単には増えない。ソーシャルメディアで「友達」になるとは意味が違うのだ。
国とは何なのか友達集団よりもはるかに大きい。でもイデオロギーなり文化なりを共有していると幻想できる人々の集団だ。そこには愛国心のような感情も現れる。オリンピックで自国の選手が活躍するとわがことのように喜んでしまうこともある。一方で国より自己の利益を優先することも多い。自国の業者がいくらコストダウンしても、海外製品には価格面で全く太刀打ちできない。だから安い海外製品を買う。それが自国経済に打撃を与えることを知っていても。
国とは何かを考え直す一日にしてみたい。
