見た目で人は判断され、第一印象は大きな影響をもたらす。いろいろな機会にそのような内容の言説を耳にする。経験上もそのようなことは確かにある。
だが、視覚は見事に騙されることもある。いわゆるフェイクの技術は日進月歩であり、厚化粧はリアルだけでなくバーチャルの世界でも容易にできるようになった。デジタル加工に一定の時間がかかっていた頃はまだ身構える余裕もできた。それがリアルタイムで行われるともう区別はつかなくなる。
自分の皮膚の上にホログラムを貼るデジタル化粧を幻想してみた。スイッチを入れると自分の容姿が瞬時に変わるという夢だ。肌の状態だけではなく、部品のプロポーションまで変更可能だとすれば、もはや変装そのものである。世界に美男美女が溢れ、おかしなキャラクターが歩き回る。そんな妄想だ。
そういう事態が一般化したあと、私たちの視覚に関する概念はどうなるのだろう。百聞は一見に如かずが通用しない時代はすぐそこに来ている。
