教え方がうまい講師の授業を聴くと能力が上がるといわれます。果たしてそうなのでしょうか。何かおかしくないでしょうか。
いわゆるカリスマ教師の授業をネットを通じて動画で受講するというスタイルは今日一般的になっています。ネットにつながったディスプレイのある個室を用意して各々視聴させるというスタイルの学習塾もあります。また、家庭でもみることができる授業サイトが有料無料の色々なスタイルで提供されています。
視聴した生徒は学校の先生より分かりやすいなどという感想を持ちます。恐らく教えることに専念できる動画先生の授業の質は高いのでしょう。私もいくつかの動画を見ましたが、確かに分かりやすい。
ただ、それが成績に結びつくのかというとそうでもなさそうです。ビデオ授業の効果が実証されているならばもっと劇的な変化が起きてもよさそうなのにそれはありません。数ある教育手段の一つの選択肢なのです。
恐らくいかなるカリスマ教師が授業を行おうとも一方的なメッセージに過ぎないことが問題なのでしょう。そしてさらなる問題は授業空間に一人の人間しか存在しないことがあると考えます。私たちの学習意欲は集団の中で発動するのではないでしょうか。
ビデオでいい授業をみれば学校は要らないという極論はごく一部の人だけに当てはまるのです。