幽体離脱か何かをして、自分の姿を客観的に見ることができたらと思うことがあります。自分のことは誰よりも知っているつもりでも実は分かっていない。
多くの先哲が述べているように、自己の認識は他人から見た自分というように、鏡像のような形で認識されます。もし他者が誰もいない世界で、他者という存在すら知らない人物は個人という意識を持たないといわれています。想像がつかないのは現実にはそのような状況は存在しないからです。
誰かにとって自分はどのような存在なのだろうか。そう考え始めることで人間としての言動が開始されるのです。
知らない町に行きたいと願う旅情はこうした関係の裏返しなのかもしれません。自分の周りを未知の人々で満たせば自分が別の存在になれるかもしれない。そういう一縷の望みを託すのです。
人との関わりは己を成り立たせている大切なことであることを確認しておきたいと思います。
