子どもの頃、鉄道模型や帆船模型などに興味が惹かれた。大きなものを俯瞰することができることに素朴な喜びを覚えた。いまでも偶然それらに出会うと懐かしい誘惑にかられる。
最近、電車の車窓から見える風景がミニチュアのように感じることがある。紛れもない現実の風景をそう感じるのはなぜなのか。
一つの考えとして私の脳の状態という要因がある。現実をひとかたまりに分節して、それを単位に捉えるあまりに現実をありのままに受け入れられないようになっているのではないだろうか。
これは加齢も関係があるかもしれない。過去の経験に頼り過ぎるとものを模型のように感じるのか。いろいろな他の可能性も考えつつ自分の認知行動の変化を説明しようとしている。