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メディアリテラシー

 改めてメディアリテラシーの重要性が問われる事態になっている。帰国しない議員を持つ少数政党はついに党是と関係する名前を捨て、アイドルグループをもじった名前に変えた。あらゆる方面に不親切であり、不誠実だ。

 この政党は分かりやすい目的を提示して集票しながら、結局はそれが目的ではなかったということだ。刹那的な話題で注目を集めるだけですべてが自らの利益のための活動だ。国会議員なのに国民には関心がなく、政党なのに政策より立場保全を優先する。どう見てもおかしい。

 この怪しさは大抵の国民ならば気づくはずなのに、なぜ議席を与えてしまうのだろう。それは既成政党への不満というだけでは済まない。この政党は公共放送制度への批判から始まり、それを女性の政治参加にすり替えつつある。この方法はいわゆる独裁政権の成立過程にも似ている。

 大切なのは相手を見抜く洞察力なのだろう。政治家となるとそれが全体の利益に関わる。芸能界のマイナータレントの動向とはそこが異なる。彼らが批判した放送というメディアや、逆に利用したソーシャルメディアというものの扱い方をもう一度考える必要がある。表現は自由だが、それを誠実なものか売名なのかは各自が判断しなくてはならないのだから。

人柄

 人柄というのは説明不可能なものかも知れない。理屈ではなく、オーラのようなものが訴えかけてくるのだ。

 福祉施設を見学して説明を受けた。いくつかの施設を回ったが、その一つのリーダーは素晴らしい人だった。何が違うのかと考えたがよくわからない。仕事の中身をよく伝えていただけたのがよかったのかもしれない。仕事を心から誇りを持って行っているのだろう。それが伝わってきた。

 自分もまた人からどのように見られているのか気になることがある。一朝一夕で変えられるものではないだろう。これまでの生き方が形になるはずだ。恐ろしいが、己のあり方にはせめて自分だけは評価しておこう。

官製マスク

 学校にも生徒向けにマスクが配布されることになりました。すでに受け取った方もいるのかもしれません。

 文科省の管轄で生徒向けに配布されている布製マスクはいまさら不要という声が多数あります。すでに一部の量販店ではマスクの在庫があり、価格も落ち着いてきています。国税を使ってマスクを配布する意味については別の説明が必要になっています。

私は非常時に指導者がいかに振る舞うべきなのかを考えたり、国家レベルで行う事業の進捗の困難を見直す教材としてこの機会を利用したいと考えています。指導者は先を見通す力が必要になります。今回は混乱している状況の中から、次に必要なのは何かを考えていく能力が問われました。大切なのは時々の評価ではなく、最終的にどれだけの人が利益を受けるのかということでした。

 君ならどうしたか。それを問いかける材料としてこのマスクはかなり説得力のある材料になります。

後生畏るべし

 私の最近の座右の銘は「後生畏るべし」なのかもしれません。あいまいな表現になっているのは結果的にそう考えているというものであるからです。次世代リーダーの輩出こそが責務と考えているのです。

 生徒諸君は多くが未完成で成長段階にあります。しかしそれは発達段階上の現象であり、自分より劣っているということではありません。昔より今の子どもは様々な点で恵まれている。だから苦労を知らない。苦労していないから自分より劣っているなどいう思考回路は私たちの陥穽にあたります。どうして自分より劣った世代が次の世界を担えるでしょうか。少なくとも自分たちよりは困難な状況が予測される将来を担う人材はもっと優秀であらねばならないし、現にそういう人材が生まれつつあるのです。

 だから生徒に接するととき、今は教員と生徒という立場にありますが、時間が経てばそれが逆転するかもしれない。いや、なるべく早く逆転できるように接していかなくてはならないと考えます。自分を超えた存在をいかにしたら生み出せるのか。教育の根本理念をもっと考えていかなくてはならないと考えています。

 そのために最低限必要なのは生徒に敬意をもって接することではないでしょうか。自分より劣った自分以下の存在を教化するのではなく、自分を超える存在が成長するのを手助けするという考え方こそ今の教育界に必要な考え方なのです。