戦車連合

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 ウクライナの戦争が終わらないのはどうしてだろう。ロシアの侵攻が 始まったとき、その不当性は抜きにして早晩侵略は成功してしまうのかと思っていた。しかし、来月で1年になろうとしているのにいまだ解決の糸口が見えない。ロシア側はより強い兵力を向けると言い、ウクライナは欧米諸国から武器の供与を受けている。形を変えた世界代理対戦の様相だ。特に最近の報道では戦車の供与が話題になっている。その中にはかつて第2次世界大戦の同盟国ドイツの製造した戦車も含まれるという。

 日本は地理的文化的に少し離れているのでこの戦争に関してはいまのところ距離を置くことができている。しかし、グローバル社会においてはこの戦争がもたらす経済的な問題がすでに市場におよび、ロシアやそれに近い中国の隣国である我が国はいつまでもオブザーバーではいられなくなっている。

 軍事的な側面に関しての関与は絶対に避けるべきだろう。この際、日本の科学力を示すべきだという考えを持つ人もいるようだが百害しかない。軍事的協力は東アジアの平和のためには危険性しか生まない。戦地の情報は研究に値するが直接関与することは頑強に避けるべきと信じる。

 民間支援は今できることだ。使い捨てカイロの提供は話題になったが、被災地での緊急物資のアイデアは戦地でも活用できるはずだ。政府が行ったソーラー・ランタンの提供のための支援はその一策としては評価したい。

 短期的には達成できないが、長年切望しているのが平和に関する専門家を養成する高等専門機関の設立である。なぜ戦争が起きるのか、起きた場合はそれをどのように解決すればいいのかを学問的、実践的に行う専門家を養成する大学なり大学院を日本に作るべきである。個人の研究室としてはすでにいくつかあるが、国際舞台に人材を送り出す段階にはないようだ。「けんか」のおさめ方の専門家を養成することこそ今の日本の立ち位置にふさわしいのではないだろうか。戦車連合に加わる方法以外の日本のやり方を示すべきだ。

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