大学共通テストの日になった。利用している路線では特別な警戒態勢を取るとアナウンスしている。奇妙な放送になったのは昨年の東大会場での障害事件があったからだろう。
受験には大きな精神的圧力がかかる。それが引き金となり事件が起きることも考えられる。これを社会的問題として捉えるならば、一度もしくは一年度の試験ですべてが決まるようなやり方を変えるべきではないかという問題提起の機会と捉えるべきだろう。
受験で必要とされる能力の大半は社会的リーダーになる素養に結びつく。大雑把にいうと言われたことを素直に受け入れる力、受信した内容を自分の言葉に変換し蓄積する力、そして問われたことに手短に答える情報処理能力だ。
しかし、測れないものもある。新たな問題を考え、やり方が分からない問題を解決する力や、他者と協力して解決する力などである。実践経験や成功失敗体験の量も分からない。
評価の方法を複数回設けることの意味を考えるべきなのだ。受験生諸君には全力を尽くしてほしい。ただ、その結果が全てではない。